転職活動中は、なかなか決まらなくて焦ることも多いでしょう。
自暴自棄になって、もう受かればどこでもいいやという気分になってしまう前に、将来、自分自身がどうしたいかということを見直しましょう。
そのためにどのように考えればいいか、その方法をプロセスに分けてご紹介します。
なぜ転職したいのか考える
内定が取れず焦るあまりに、そもそもなぜ転職しようと思ったのかを見失って、適当に受かった会社に入社するのは本末転倒です。
それではまた転職活動を繰り返してしまうでしょう。
まず冷静になって、自分が転職したいと思った理由を思い出してみましょう。
給料に不満があるのであれば、より給料が良い会社を探しましょう。
仕事内容がつまらないのであれば、自分の興味のある仕事に挑戦してみるのもいいでしょう。
自分の目的を明確にすることによって、思考もシンプルになり、やるべきことが再確認できます。
焦る原因を特定する
「焦る」ということは、何かしらの原因があるはずです。
例えば、ブラック企業に務めていて、このまま続けると体を壊してしまうかもしれないといった緊急事態もあるでしょう。
もしくは、同級生がどんどん出世しているのに自分が今いる会社ではうまく力を発揮できず、出世の可能性が低いから、といった理由もあるでしょう。
原因が明確になりさえすれば、焦っていたときよりも冷静に自分を客観視できます。
健康に関する問題であれば、すぐにやめて休養するのもいいでしょう。
同級生や同僚との比較で辛いのであれば、自分は自分であり、他人と比べてもどうしようもない、ということを再確認しましょう。
焦る原因を特定することによって、狭まっていた視野が広くなりますよ。
自分が置かれている現状を確認する
たとえば、一人暮らしであるとか、実家暮らしであるとか、家族がいる、妻は働いている、といった自分の状況を確認してみましょう。
月いくらの固定費がかかっているか、貯金はいくらあるか、不用品を売ってお金にできないか、とった資金面のことも確認しましょう。
一人暮らしであれば、いますぐに辞めたとして、何日生活できるかということを確認すればいいだけです。
実家ぐらしであるならば、すぐに辞めても3食困らずに寝床もあるという安心が得られるでしょう。
奥さんがいるのであれば、奥さんの収入だけでどれくらい家計を維持できるか確認しましょう。
ご家族に今の会社を辞めて転職活動に集中してもよいか、という相談をしましょう。
状況を把握できたら、あとは自分のやることに集中するのみです。
現状を正しく把握することによって、選択肢の幅が広がります。
いま自分が持っているスキルを確認する
それまで仕事で培ってきたスキルや、趣味のスキル、特技など、自分の現状のスキルを確認しましょう。
スキルはあなたの資産です。
何かあれば、そのスキル次第で食いつなぐことも可能です。
体力と筋力に自身があるのであれば、本命の正社員に受かるまでのつなぎとして肉体労働をするのも可能です。
絵がかけるのであれば、Web上のイラスト代行サービスで絵を描けば、短期間で小遣い程度を稼ぐのは簡単です。
スキルがあれば、ただ生きていく分には困ることはありません。
スキルはセーフティネットの役割を果たします。
また、転職活動をするとき社会人経験がある分、確実に何かしらのスキルを持っていることを期待されます。
面接の際、自分の武器となるスキルがわかっていれば、自然と自信がでてくるので、転職活動の焦りを面接官に悟られることもないでしょう。
退職にあたって利用できる制度を確認する
転職のとき、もっとも悩むのが金銭のことでしょう。
転職の際には、金銭的な不安からくる焦りが強くなるので、そこを解決するための制度は必ず確認しておきましょう。
傷病手当、失業保険、退職金、奨学金など、利用できるお金の制度は必ず辞める前に調べておきましょう。
例えば、病気になってしまい、このままでは病気が治らないという転職理由であれば、傷病手当をもらって回復してから職を探すこともできます。
あるいは会社都合退職の扱いにしてもらうことで、失業手当を3ヶ月待たずして受ける、など労働者にとって有利な制度は結構たくさん存在します。
知らずにいると損をしますので、退職前には必ず確認しましょう。
また、ブラック企業などで消耗するような働き方をしていて体調不良になってしまった場合は、病院で診断書を書いてもらって傷病手当をもらいながら転職活動に集中するということも可能です。
こういうことを知るだけでも、少なくとも金銭的な面では焦る不安を解消できるでしょう。
まとめ
自分自身がどうしたいのかという願望を大事にしましょう。
次に、現状の自分が使えるカードはすべて把握しておきましょう。
焦っているときこそ、人や制度に頼っていいのです。
また、焦っていては受かりたい気持ちばかりになってしまい、面接のときに焦りが伝わります。
自分を取り巻く環境を正確に把握しているだけで、焦る気持ちを抑えることをできます。