うつ病が原因で仕事を休職したり辞めたりする人は、年々増えてきています。
一度求職や退職をしてしまうと、また働くことに不安がありますよね。
本当は働きたい・・・でも自信がない。
十分休んだから、そろそろ復帰したい・・・でも大丈夫かな?
そんな不安をお持ちのあなたへ、うつ病で再就職するための3つのポイントをお伝えします。
まず最初にあなたの状態を客観的に見よう
残念なことですが「うつ病」になってしまうと仕事をすることが難しくなります。
まず朝起きるのが困難になり出勤自体ができなくなります。
そして思考力が低下し仕事の内容を理解し把握することができにくくなります。
そのため仕事ができなくなってしまいます。
ですからもし仕事を再開したと考えたならば最初にしなければならないのは
「果たして今自分は仕事ができる状態なのだろうか?」
と考えることです。
もちろんこれは自分で判断することはできます。
・朝早く(遅くても7時ごろ)起きることができて夜はすぐに寝ることはできるか?
・家族や知人と話をしてその事柄をよく理解し相手の言うことに適切に対応できているか?
・あなたの今の状態を見て「よくやっている」と肯定的に見ることはできているか?
これらのことに「はい!」と心から答えることができれば仕事ができる状態である可能性は高いといえます。
しかし、自分のことを判断するということは意外と難しいものです。
仕事を始めたいと思うがあまり「自分はもう大丈夫……」と思いがちなのもまたよくあることです。
そこで活用したいのが「あなたの主治医に意見を求める」ということです。
先生はあなたのことをよく見ていますし、医療的な見地からも今あなたがどんな状態なのか、仕事に耐えられるのか、ということを冷静に判断してくれます。
自分は仕事ができるかどうか、ためらわずに先生に聞いてみましょう。
ここで先生が「じゃあチャレンジしてみましょう」というのであれば仕事を始める準備を進めることができます。
しかし「今は無理です、治療に専念してください」と言われたならそれに素直に従いましょう。
それでもがっかりすることはありません。
数か月後に又聞いてみたときに先生の答えは変わっているかもしれません。
あなたに合った仕事は何かをよく見極めよう
健康な人でも「自分に合った仕事」を選ぶのは非常に重要ですので、うつ病のあなたはなおのこと慎重を期すべきです。
なぜなら仕事はとても重要な「継続性」がかかってくるからです。
単発の仕事以外で大切なことは「毎日(あるいは定期的に)仕事に出れるか?」ということです。
日本の場合、これであなたの人となりを見極められることが多いといえます。
あなたがどれほど優秀でも、遅刻早退、欠勤が多いとあっさりと「退職勧奨」という道に進みかねません。
それを避けるためにどうしても「あなたに合った仕事」を見つけなければなりません。
あなたに合っているということは「あなたのペースで」そして「あなたがゆとりをもって」仕事ができるということです。
うつ病の人にとってこの二つはとても重要です。
うつ病の人はそれゆえに相手に合わせて仕事を進めるということが難しくなります。
もし仕事が複数の人との協力作業ということになると、あなたが今発揮できる以上の仕事のペースが求められることがあります。
そうなると無理が出てきてどんどんと仕事が遅くなり仕事仲間に迷惑をかけることになります。
またこのことは「ゆとりを持つ」ことができにくくなることにもつながります。
うつ病の人はゆとりがなくなると焦りがちです。焦りが出ると「思考力の低下」という状況が見られます。
こうなると仕事仲間の支持が理解できなくなり、ますます仕事が遅くなるというスパイラルに陥り、ひいては自信喪失・・・
ということにつながりかねません。
ですから時間はかかってもしっかりとあなたに合った仕事は何かということを見極めてください。
仕事に合わせた生活パターンを構築しよう
よほど特殊な仕事でない限り、仕事の勤務時間というのはほぼ一定です。
たいていは午前8時から午後6時ごろでしょう。
通勤時間を考えれば午前7時から午後7時ということになります。
休職中、あるいは失業中のあなたはこの時間に今何をしていますか?
もしかしたら病気がひどく、昼の12時に起きて夜の12時に寝るという生活パターンができてしまっていませんか? 無理もないことです。
しかしそのままでは仕事をすることはできないということもまた事実です。
今後仕事復帰を目指しているのであれば、無理のない範囲で生活パターンの改善を目指してみることは仕事に就けるための第一歩です。
一気に時間を修正するというのは難しいでしょうから、1週間単位で時間を早めることを目標にしてみましょう。
もし昼の12時起きが習慣になっているのであれば第1週目に11時に起きるようにしましょう。
第2週目には10時に起きてみましょう。
第3週には11時に・・・
というように時間をかけて起きる時間を早めていくのです。
ここで大切なのは起きる時間を早める「ペース」を見極めることです。
もしかしたら2週目に10時に起きることが難しいこともあるかもしれません。
そうであればまだ2週目の10時起きというのはあなたにとって「早すぎる」ということになります。
ですから目標とする時間に起きられないのであれば、柔軟に目標を修正してください。
10時起きを目標としてそれが無理なく(つまり自然と目が覚める)状態であれば次の目標に進んでください。
このようにして最終的には午前7時に目が覚めるようにしていきましょう。
そのパターンになって初めて求職できる状態になったといえるでしょう。
いかがでしょうか?
これらを目標として生活することが「ちょっと難しいな」と思われたら、まだよく休むべき時といえるかもしれません。
「これならできるかもしれない」と思われたなら、ちょっとずつでもいいですから始めてみませんか?
大切なのは「自分の生活を改善するために何かをしている」という実感です。
それはさらにあなたを「仕事を始めたい」という強い目的を持つように心を強くしていくでしょう。